オーマイジュリアのブログ

海外生活20年、1996~99年は中国広東省、一度東京に戻って2年後に再度中国赴任で7年間、中国各地を出張で駆け巡り、2007年からは香港赴任、香港拠点に東南アジア、北米、南米出張繰り返し、10年後に帰国。現在は東京勤務。10年過ごした香港、香港在住日本人が過ごす香港休日の過ごし方、穴場のレストランなどをご紹介します。実践に応じた英語、北京語の効率的なお勧め勉強方法など、ご紹介します。

英語 勉強方法

29歳で突然の海外勤務、到着したのは中国の田舎街、英語が全く通じない、中国語を五里霧中で勉強、買った参考書50冊、その中で役に立ったのは5冊ぐらい、8年かかって中国語マスター、マスターとは文法的にキチンとしたメールを書くことができる、そんなことではなく、中国各地どこに行っても各地の方言で訛っている中国語を聞き取り、こちらの話す中国語を相手に理解してもらって相手と喜怒哀楽のコミュニケーションができる、それをもって「マスター」だと思っています。
ビジネス外国語はそれでいいのです。

英語もそうですが外大出身でもなく、同時通訳を目指しているわけではありません。仕事の上でのコミュニケーションツールとして成り立てばそれでOK、完全にネイティブ並みに言葉を鍛えようとするならば、それを趣味にできる場合は別として多大な時間を犠牲にしなくてはなりません。

語学は、特に二十歳を超えてから始める語学は莫大な時間を必要とします。

やっと北京語マスターした38歳、次は香港勤務が決まりました。それまで英語圏の国々に旅行出張したことはありますが留学経験もなく、ごく当たり前の日本人英語しか話せませんでした。

そんな状態で香港、広東語の香港でも北京語はそれなりに通じるのですが、香港で北京語を話していると大陸中国人と間違えられ、かなり辛辣な対応、サービスを受けることがあります。香港で香港人に中国人と間違えられると、時にとんでもない対応をされることがあります。

さて香港に赴任して間もないある日、日本からのお客さんをアテンドすることになりました。
夕食も終わって一杯飲むことになり、ホテル近くのバーに向かいます。

それなりに洒落たバー、客はジントニック、私はソルティードッグ、近づいて来たウェイトレス、なんと私のソルティードッグが通じない「ソオウルティドーッグ、ソルティードーグ、サルテイドッグ」4回も5回も繰り返す、7回目か8回目、やっと通じた「オゥ、サルティドォゥッグ」。
やっぱり、ちょっと恥ずかしかった。

客も英語を話せなかったので良かったが格好良くはなかった。

英語の勉強を始める原動力、英語が話せれば格好いい、話せなければ格好悪い、実はそんな単純なことが大きいのです。英語が話せなければ香港で快適に暮らすことはできない。
そもそも日本に住んでいれば英語が話せなくとも支障はないですが、香港で英語はまず基本です。アジアで英語が話せないビジネスマンが存在するのは日本だけ。

始まった香港生活、「こいつ英語が話せない」それがバレた時点で相手の香港人は、それが店員であろうとビジネス相手であろうと、優越感というのか見下したような感じがどこかに現れます。

そんなこと気にしなければ気にしないで何ともないのですが、でも、やっぱり英語は話せるようになりたい。
あれから5年、スタバの店員にコーヒーの発音を鼻で笑われたあの日から5年、香港で受験したTOEICは860点、日本からの出張者、アメリカ支店のアメリカ人と中国出張、英語⇔日本語⇔中国語の通訳ができるようになりました。

ソルティドッグが通じなかった38歳のあの時、あれから始めた英語の勉強、アマゾンの通信販売で買いまくって香港に送った参考書約100冊、役に立ったのは数冊、家庭教師にネット英会話、巡り巡った回り道、結果、辿り着いた効率的な勉強法、ご紹介します。
外国語の勉強にはお金がかかります。コストパフォーマンスは大切です。

・コストパフォーマンスだけでみた場合、やはり最も割に合わないものは英会話スクールではないでしょうか?
フレーズや文法をネイティブに教えてもらう必要は、実は全くありません。

必要がないというより、日本人が、英語の文法をネイティブから教えてもらう、それは不可能なことです。

何故ならば、ネイティブは日本の中学校、高校で英語を勉強していません。日本の学校、その英語の教え方、カリキュラム、それがいいとは言えませんが、良し悪しは別として、私たちの頭に入っている英語の基礎は、日本の中学、高校で受けてきたカリキュラムで成り立っています。

その私たちの頭にベースとして入っている英語のシステムを改善してもらう、その為には、その日本英語教育をわかっている先生でなければ不可能です。しかし、英会話学校講師のほとんどは外国人、ここに徹底的な不一致が生じています。英会話学校のテキストも、どちらかといえば外国人の先生が教えやすい形式でつくられています。

英語ネイティブに英語の文法を教えてもらう、彼らは、生まれた時から英語を聞いて話している、ネィティブです。

勉強して話せるようになった訳ではありません。

長嶋茂雄にホームランの打ち方を尋ねたら、「ボールが飛んできますね。そこを思いっきりガシッと打つのです。」という言葉が返ってきたそうです。
当たり前にそれをできる人に、それの教え方はわかりません。彼らは学ばなくても、当たり前にそれができるからです。
ネイティブや帰国子女に英語の文法を教えてもらうということは、簡単に言えば、そういうことです。

英語の勉強に無限のお金を使うことができる、そうであれば、英会話学校でも良いでしょう。
アメリカに留学する代わりに、そのお金を全て英会話スクールに費やして国内留学する、そのぐらいの覚悟と勢いで臨むのであれば効果はあるかもしれません。アメリカに1~2年行けば、生活、渡航費、学費、節約しても500万円はかかります。その500万円を使って日本で英語勉強すれば、おそらく話せるようになります。留学しても、ネイティブと話す時間など、ネイティブの恋人でもつくらない限りはそれほど多くはありません。

確かに海外留学は、生の異文化を肌で感じる、日本で経験できない生活面での障害を乗り越える、そういうメリットは確かにあります。ただ、その為に500万円は必要ない。ちょくちょく海外貧乏旅行にいけば実現できることです。貧乏旅行は地元の人と接していくことが絶対必要条件になります。
だったら日本で徹底的にネイティブに金払って会話してもらう、500万円あれば、個人レッスンでも500時間ネイティブと話すことができます。
英会話学校をどう使うか、値段は高いですが、個人レッスンだと思います。

もちろん、英会話学校のカリキュラムは無視します。英会話学校のカリキュラムは、本屋で参考書を買ってくれば自分でも勉強できます。そこにネィティブの存在は必要ありません。英会話学校のネイティブに教えてもらうこと、それは、発音です。私の発音が間違っていたら直してほしい、貴方の話すその連なるような早い母音の省略された英語を、私に聞き取れるようにキチンと説明してほしい、その発音とアクセントの仕組みを教えてほしい、そのような要望を受け入れてくれる学校と先生を見つけます。
発音、これだけはネイティブでなければ不可能です。本やCDで勉強するのは、不可能ではないですが、効率は良くありません。

外国語の勉強、まずは発音だと思います。
翻訳家を目指すのでなければ、まず話せなくては仕方がありません。
英語のメールが完璧に書けても、それを話して相手に通じさせることができなければ格好良くないのです。まず、格好良く英語を話したい、そんなシンプルでミーハーなモチベーションは実は大切です。社内を見わたしてみても、英語が達者という人は、年の割には何となくオシャレ、またはナル気味の人が多いような、どちらかといえばそんな気がします。

英語を勉強する場合には、それはそれなりに大きな原動力になります。


さて、流暢に英語を発音するということ、例えればゴルフのスィングに似ています。
テニスであれば、初めてラケットを握ったとしても、飛んでくるボールを何とかラケットに当てることはできます。ゴルフはそうはいきません。初めてクラブを握って、振りかぶっても、なかなかボールにあてることはできません。何とか打つことができるようになっても、軽く振ってミートできるようになるためには、かなりの時間、繰り返しスィングの練習をしなければなりません。スィングの練習は、普段使わない筋肉を使うので、上手く出来ないどころか、ゴルフの練習を始めてしばらくの間は筋肉痛になります。普段使わない筋肉を使ってスィングの練習をする、上達するには繰り返しの練習と、変な癖がつかないようコーチのアドバイスも必要、当然、時間もかかります。
長い話になりましたが、英語の発音R、L、TH、また連なる単語の発声、これは口の筋肉を鍛えて慣らしていく面でゴルフの練習と大変よく似ています。
これまで日本語の発音では使わなかった口や舌の筋肉、舌の動かし方、発声方法、まず慣れなければ日本人の口は英語を発声するようには動かないのです。
ゴルフのスィングのように、口の筋肉を英語の発音ができるようフォームに慣らしていく、まずそれからだと思います。
繰り返しますが、ネイティブを目指すわけではありません。よく、ネイティブと銘打った参考書がありますが、ネィティブのように英語を話す、そんなことは不可能です。少なくとも高校ぐらいまでに英語圏で生活する機会があり、現地の学校にでも通っていなければ、大人になってから英語を始めてもネイティブのように話すことはできません。そして、それを目指す必要も全くないと思います。

日本の大手商社、時々彼らと仕事をすることがありますが、一線で活躍する彼ら商社マンの英語、帰国子女を除いて、けして流暢ではありません。
ただし、特に海外に駐在している彼らは、自分の意思を外国語で確実に相手に伝えることはできます。それで十分だと思います。実は、英語の上手い下手より、コミュニケーション能力の方が大事です。

言語マニアにならない、仕事をする上では重要です。
ある程度の言語能力が身に付いたら、後はコミュニケーション能力です。

欧米で必要とされるユーモアのセンスでも身に着けた方がいいですが、これは小さい時から笑いのセンスを鍛えられている関西人でもない限り、30過ぎて簡単に身につくことではありません。おすすめはTwo Men and Half ,アマゾンプライムでチャーリーシーンのコメディTVシリーズですが、これは切り返しの勉強になります。


さて本題、具体的な勉強方法をご紹介いたします。
仕事だけでも十分に忙しいので効率的に勉強したい、様々な人から聞いた、または個人的に右往左往しながら掴んだ勉強法、ご紹介します。

アメリカに留学経験のある日本人(現在は香港で外資系金融アナリスト)から聞いた英語勉強法。

彼が留学時代に行った勉強法です。彼はこの方法をアメリカの大学教授に教えてもらったそうです。
・参考書から、知らない単語、重要だと思った例文をノートに書きだす。
それを毎日一回音読する。覚えようと思わないで、ただ読む。覚えようと思うと疲れるので続かなくなる。ノート1冊、30分-1時間で音読可能。
ノートに書き出す、音読する、これを繰り返す。ノートを増やしていく。

これは実際にやってみて、確かに効果はありました。
あまり時間がかからずできること、また音読するだけでも確かに記憶に刷り込まれて残ります。考えないのでエキササイズに近いところがあり、頭を使わないでできることも有効です。発声することにより、口の筋肉が英語に慣れていきます。


② 自分に関係のある分野から勉強する。
何故、英語を勉強するか、私の場合は、やはり仕事での必要性です。
その場合、たとえば「白菜」や「モヤシ」の英単語を覚えるよりは、「売掛金」「資本金」など仕事に関する用語を覚える方がはるかに効果的です。
英語を勉強できる時間には限りがあります。

すべての分野の単語を覚えることは不可能です。自分の仕事に必要な英単語から優先して覚えていく、そんなビジネス用語の単語集を探します、なければ、ノートに書き出してつくります。

③ 発音の勉強。英会話学校の個人レッスン、またはネィティブ家庭教師。
値段はやはり高いです。ネット英会話でも、やはり発音は難しい。面と向かったマンツーマンがやはり効率的です。私は香港で日本人の帰国子女の方に教えてもらいました。プロの先生ではありません。

一時間5千円、その授業も慣れて仲良くなるに従い、勉強から外れて最初の30分ぐらいは「週末何してました?」みたいな世間話が約半分、だけど1時間5千円、4回で2万円、本屋で英語の本を毎月2万円買えば、山ほど買うことができます。

冗談さておき、発音だけというのは、先生にとっても面白い授業ではありません。
そこをお願いして、教えてもらいます。

できない発音を、徹底的に直してもらいます。
これは教える方も、習う方も、単調で、勉強というよりはトレーニングに近く、楽しくはありませんが必要な勉強です。
発音記号もある程度覚えた方がいいと思います。

私は出張がない時に週1ベースで続けていましたが、やはり値段が高いので、2年ぐらいでやめました。

ただ英語が通じるようになったのは、この発音レッスンのお蔭だと思っています。会話であれば通じる英語でも、聞かれて単語で答えるような場合、最低限の発音ができていないと相手に通じません。

④ さて、アマゾン 英語 売れ筋 ランキングで上位に入る参考書を買いまくり、その中から選んだ数冊、ご紹介します。(2021年2月、更新)


その1.スティーブ ソレイシー シリーズ 

1・英語の基本例文集のような感じです。解説も、日本英語との違いをわかりやすくまとめています。各課の例文から覚えやすいものをノートに書き出し、毎日、音読、一課あたり二つぐらいの例文を書き出して音読すれば5分ぐらいで終わります。これをひと月ぐらい繰り返します。今、英語を話している中で、この本で覚えたフレーズをよく話していることに気付きます。

2.DUO
言わずと知れたというか、ネットで英語の参考書を買って勉強している人は一度は目にするDUO。既に発売開始から10年を超えているそうですが売れ続けているそうです。
3千円近くするような単語カードまで発売されています。
5年ぐらい前にDUOセレクトを購入、あまりビジネスに直結しないかと思い、その後、キク単、ユメ単、システム英単語、英単語ピーナッツ銅に銀、有名単語集を渡り歩き、でもやっぱりDUOに戻ってきました。結局はDUO、単語カード、復習CD,セレクト、全部買いました。基本的に内容は全て同じなのですが、それぞれよくできています。カードは値段を考えるとなくてもいいかもしれません。一つ買うとすればやはり基本のDUO3(CD5枚付)です。
何故、DUOに戻ってきたか、やはり例文とCDが何となくいいんです。
CDは、日本語を話して英語を話す、その間や例文の内容、ユメ単もそうですが、日本語 英語の順番だと音だけでクイズ的に比較的集中して勉強できます。外出する時は、このDUOをウォークマンでぼんやり流して聞いている、もちろん、半分以上は耳から耳へ意識を伴わず流れていきますが、半分はキチンと耳に入って真面目に聞いて頭で考えています。これの積み重ねです。でもやっぱり英語聞いているより音楽聞きたいですが、何もしないで英語を話せるようにはなりません。

ただ、DUOは派生語まで徹底的に勉強しようと思うと時間がかかるので、まずは基本例文だけでいいと思います。これが終わって、ユメ単、英単語ピーナッツ、システム英単語にいけばほぼ網羅できると思います。キク単も買いましたがCDに例文がないので使っていません。個人的にはユメ単の方がお勧めです。
とにかく単語は例文やフレーズと一緒に覚えなければ意味がありません。
単語だけの単語集、または単語だけ吹き込まれているCDというのは、その時点で却下しています。
例えばanticipate 予測する、という単語だけあってもanticipateは一体何を予測するのか、どのような時につかうのか、expect、guessとの違いは何か、全くわかりませんが、anticipate demand of consumer 消費者需要を予測する、などという例文が一つあれば、これを繰り返し音読することにより、使い方、またフレーズ自体が口から出てくるようになります。
中国語もそうですが、単語の数というのはある程度はやはり必要です。
ビジネス会議で中国語を通訳する場合、例えば耳で聞いた1行の中国語を日本語に訳す、耳に入ってきた1行の中国語、そこに10の単語があるとして、動詞と5~6つの単語がわかれば、残りの単語が例えわからなくても、大筋の意味は間違えずに訳すことができます。ただ、文章を構成している単語の半分以上がわからないと、想像の部分が多くなり、更に動詞が知らない単語である場合は、かなり苦労します。単語の数は必要です。


3.大西泰斗シリーズ 文法
さんざん参考書を買いまくった後に、この人の本に巡り合いました。
文法関係では、個人的に断トツの一番です。
英単語イメージハンドブック、ハートで感じる英文法、数えきれないほど著書があります。私は最近でもアマゾンでこの人の本を買いまくっています。買ったけど、まだ目を通していない本も結構あります。
本の学校の教科書をこの人の本に換えた方が良いのでは? 話すための文法書です。

一冊の参考書を徹底的に繰り返し勉強する、よく言われていますが、私は飽きっぽいのと、楽しくないと続かないので、次々新しい参考書を買っています。英会話学校に通うことを思えば、本屋で買う参考書はただみたいなものです。
ただ、これと思った本は3回ぐらいは読む、その人の違う本を買って復習する、そんな感じです。同じ人であれば、内容は共通しているので、違う本でも復習できます。また本が変われば飽きません。飽きないということは、大事なことです。同じ参考書にこだわって、続かなければ意味がありません。楽しく勉強する、話は変わりますが何かで読んだ勉強方法で、字幕をみないで映画を見る、これも何度か試しましたが、これは難しかったというか、あまり勉強になりません。上級者でない限り、少なくとも英語字幕がないと、あまり効率的な勉強方法にはならないと思います。


去年ネットで買って積んであった中から、最近、「一億人の英文法」をやり始めました。
この本、集大成ですね。分厚い本ですが、これを繰り返し5回ぐらいやれば基本文法はこれだけでいいのかもしれません。
しかし、英語だけは、若い内に、子供の頃に、もっと勉強すればよかった。つくづく思います。

4.ディビットセイン シリーズ
この人も有名です。
ただ、この人の本はネイティブの言い回しや、日本人英語の間違い指摘のような本も多く、個人的にはそのよう指摘はどうでもよいと思っています。
よくある日本人英語の間違いであれば知っておく必要もありますが、例外的な間違いを面白おかしく指摘されても勉強にはなりません。また、英語を話すことに臆病になる面もあります。今は、英語を話す人口の半分以上がネイティブではないと言われています。実は日本人英語の間違いを探して指摘している、ネイティブが書いている参考書はよくあって、あまり興味はなかったのですが(ただデビットセインは非常に良く売れているのでアマゾンで数冊購入しています)最近買った「英語動詞の使い分け」は素晴らしい参考書です。内容的には一部説明や話が細かすぎるので、要点だけ勉強していますが、これまでになかった参考書だと思います。大事なところだけノートに書き出してまとめています。

 

5.ネット英会話。
実はインプットすることは学校に行かずとも、一人でできるのです。今の60代以上、年配の人達は、ラジオのFEN放送に齧りついて英語を覚えたそうですが、時代が違います。今は、あふれかえる英語の本を読んで、ヒアリングもCDを聞いて、やまほどある英語のTVを見ればいいのです。
ただ、アウトプット、英語を話す機会は今も昔も多くありません。

英語を話す相手がいないのです。
その点で、このネット英会話というのは素晴らしいシステムです。
簡単に言えばスカイプでフィリピンの教室とつないで英会話をするわけですが、大体30分100円前後、驚異的に安いのです。私がやっているグングン英会話は毎日1時間、6000円/月です。ただ、振替授業ができないのですが、月に10時間しか勉強できなかったとしても600円/時間です。
私は最終的には、このネット英会話で英語を話すことができるようになりました。
これを続けていると、話したい英語が口から出てこないことがわかるので、一人でのインプット勉強にも力が入ってきます。ネット英会話は基本的に世間話の会話です。これで文法を覚えようということではなく、ただ、英語を話す機会、自分の話す英語を、日本語を理解しない英語スピーカーにわからせる、そういう練習、使い方です。

・英語の必要性について。
英語は本当に必要か? 私が入社した20年前、「自分は、二か国語話せます。標準語と東北弁です」なんていう呑気な冗談を言っている50代の社員もいました。少なくとも「私、英語は駄目なんですよね」そんなセリフが普通に発言できた時代です。
個人的には、今でも英語ができないことは何でもないことだと思います。海外との取引がなければ、最近の「英語、英語、グローバル」という風潮は馬鹿馬鹿しく、英語を覚える必要もないと思います。自分にとって必要か否か、それが全てです。私も海外勤務がなければ、英語にそれほど興味もなかったと思います。

日本には、世界に通用する日本独自の技術と、そして少し前の時代までは、日本国内にもマーケットがありました。 Iphone迄の日本の技術はガラパゴスではなく、立派な世界標準で、英語は、海外に関係している会社と、それに通じている特定の人たちが話せればそれでよかった。ただ仕事で海外との接点がある会社の場合は、「俺、英語はできないんですよね」昔の様に、それを普通に口にすることは憚られる時代になりました。
日本のマーケットは縮小を続け、とにかく物を買う人がいる国で、物を売ることを考えなくてはいけない時代が急速にやってきたのです。
日本の小中学校の英語教育が昔から徹底していれば、例えば小学校1年ぐらいから始まっていれば、英語で世界の流れを読めれば、日本ガラパゴスなんて言葉もappleやサムソンに乗り越えられることもなかったかもしれません。

サラリーマンは人間関係だと思います。人間、遠くにいる人より、近くにいて毎日顔を見ている人に愛着を感じます。どれほどデジタルメディアが発達しようと、きっと人間はそういう風にできているのです。そういう面では、出世を考えれば、海外勤務は長くない方がいいと思います。ただ、人間関係とはもろ刃の刃です。築くのには時間と努力と気遣いが必要ですが、そうして築いた人間関係、いつ突然なくなるか、変化してしまうかわかりません。

今、この世の春を謳歌している企業でも、今のスタンダード製品が3年後にも同じ位置にいることができるか誰にもわかりません。将来、万一、会社が崖っぷちに立った時、会社が生き延びる為に、会社を去る人を決めなければいけない、そんなことも起こり得るでしょう。

そこには優秀か否かの前に、好き嫌いの要素が入ることは、人間の行うことですので仕方がありません。
ただ、社内で万人に好かれる努力をするよりは、英語を勉強した方が楽だと思います。
もちろん、英語を話せても会社を去る人はたくさんいます。ただ、話せないよりは話せた方がいい。そして、若い時に貯金をすることも大事ですが、それよりも勉強して会社に必要とされる人材であり、会社に残れることを目指した方がいい、切り詰めて貯金しても、世の流れが変わってリストラされれば、年収は激減します。例えそうなっても、やり直すことはもちろん可能です。でも間に合えば、会計でも、語学でも、そうなる前に勉強を始めることができれば、何でもいいと思います。一時期、スペシャリストよりゼネラリストという言い方もありましたが、ただ、イザというときはスペシャリストの方が有効です。「私の強みは営業力です」というよりは「私はToeicで800点です」という方が、面接する側としては、目に見える、わかりやすい強みです。

実は日本社会で英語を話せる日本人であることは、諸外国と比べてかなり有効です。
日本はこれだけの経済大国であるにも関わらず、割合的には圧倒的に英語スピーカーが不足しています。仮にシンガポールであれば、「私は英語が話せる」なんて言っても「だからどうした」何の特徴にもなりませんが、日本では、まだ「あの人は英語が話せる」という立場になることができます。